図面管理システムを製造現場に導入したものの、なんとなく使いにくいと感じていませんか?図面管理システムは本来、設計部門や生産管理部門が図面を承認・管理するために設計されたシステムです。そのため、製造現場の作業者にとっては、承認フローが煩わしかったり、必要なデータがすぐに見つからなかったりと、現場のスピード感に合わないと感じる場合もあるでしょう。
こちらでは、図面管理システムが製造現場で使いにくい理由と、現場でも運用しやすくするための工夫を紹介します。製造現場での情報共有に特化したシステムの特徴も解説しますので、自社の運用改善のヒントとしてお役立てください。
目次
図面管理システムは設計部門が使うことを想定したシステムのため、製造現場の運用とかみ合わない場合があります。ここでは、現場で使いにくいといわれる理由を3つ解説します。
図面管理システムには、図面の品質や正確性を担保するための承認・決裁フローが備わっています。設計部門では、このフローが図面の信頼性を保つうえで重要な役割を果たします。
一方、製造現場では「加工条件をちょっと変更したので現場内で共有したい」「段取り替えの手順をすぐに周知したい」といった、スピードを優先する場面が少なくありません。そのたびに承認フローを経由していては、現場のテンポに対応しきれない場合があります。
製造現場では、1つの製品を加工・組立するために、図面だけでなく製造指示書やNCプログラムなど、複数種類のデータを同時に参照します。これらを製品番号や工程単位でひとまとめにして管理したいというニーズは、現場では一般的です。
一方、図面管理システムは、あくまで「図面」を中心に設計されています。図面以外のデータを同じシステムで一元管理しようとすると、フォルダ構成や属性設計のカスタマイズが必要なケースもあるでしょう。「どこに何があるかわからない」「データの種類ごとにバラバラに保存されてしまう」といった状況が起きやすく、現場作業者が必要なデータに辿り着くまでに時間がかかる原因になりえます。
図面管理システムは、設計者や管理者が使いこなすことを前提に、版管理・ワークフロー・属性管理など多くの機能が搭載されているのが一般的です。管理する側にとっては充実した機能も、製造作業と並行してシステムを操作する現場作業者にとっては、画面構成や操作手順が複雑に感じられることがあります。
操作に迷うたびに管理部門へ問い合わせが発生したり、結局システムを使わずに紙や口頭で情報共有する運用に戻ってしまったりするケースも見受けられます。
図面管理システムを製造現場でも活用するには、現場目線での運用設計が欠かせません。ここでは、現場での使い勝手を高めるための3つの工夫を紹介します。
図面管理システムでは、データに「属性値」と呼ばれるキーワードを付与することで、目的のデータを素早く探せます。しかし、属性値の項目名や入力ルールが設計部門の視点だけで決められていると、製造現場の作業者には馴染みのない言葉が並び、検索がしにくくなることがあります。
現場で使われている「製品番号」「加工設備名」「工程名」といった言葉を属性値の項目として取り入れることで、現場作業者でも直感的に検索・絞り込みすることが可能です。また、入力項目を選択式にしたり必須項目を設定したりすることで、登録ルールが統一され、データの抜けやあいまいさを防ぐ効果も期待できます。
図面管理システムのフォルダ構成が設計部門目線で組まれている場合、製造現場の作業者には目的のデータがどこにあるかわかりにくくなります。現場作業者が日常的に使う単位、たとえば「取引先別」「製品番号別」「工程別」「設備別」といった切り口で階層を組むことで、データへのアクセスがスムーズになります。
ただし、階層を細かく設定しすぎると逆に迷子になりやすいため、現場の作業フローを実際にヒアリングしたうえで、必要最小限の深さに整理することが重要です。
製造現場では図面以外にも、さまざまなデータを扱います。図面管理システムにこれらを混在させる場合、「どのデータをどのフォルダに登録するか」「ファイル名の命名規則はどうするか」といった運用ルールをあらかじめ決めておくことが大切です。
運用ルールを文書化して関係者に共有し、新しいメンバーが加わっても同じ運用ができる状態を維持しましょう。
製造現場に特化した情報共有システムには、図面管理システムとは異なる、現場ならではの切り口があります。ここでは、製造現場の運用実態に沿った情報共有システムの特徴を3つ紹介します。
製造現場では、1つの製品を製造するために、製造指示書・図面・CAD/CAMデータ・NCプログラムなど、複数種類のデータを同時に参照する場面が日常的です。これらが異なる場所に保存されていると、作業前の準備に時間がかかるだけでなく、必要なデータを見落とすリスクも生じるでしょう。
製造現場向けの情報共有システムでは、これらのデータを製品番号・工程・設備といった現場が使い慣れた単位で階層的に整理し、一か所にまとめて保管・共有できる構造になっています。作業者が「どこを見ればよいか」を迷わずに済む環境を整えることが、製造準備のスピードアップと作業ミスの低減につながります。
製造現場では、作業の合間にシステムを操作する場面が多くあります。機能が充実していても、操作が複雑で使いこなせなければ、システムは現場に定着しません。
製造現場向けの情報共有システムでは、必要な操作を最小限に絞ったシンプルな画面構成が重視されます。たとえば、ドラッグ&ドロップでのデータ登録や、エクスプローラに近い感覚で目的のファイルを探せる検索機能など、PCの操作感に近いインターフェースが採用されているものが現場では使いやすいといえます。導入後に「使い方がわからない」という問い合わせが頻発しないよう、現場作業者が直感的に扱えるかどうかは、システム選定の重要な基準の1つです。
製造現場では、古い図面やNCプログラムをそのまま使用してしまう製造ミスが、品質トラブルや手戻りの原因になることがあります。現場向けの情報共有システムでは、常に最新データが画面に表示される仕組みが備わっており、旧版データを誤って使用するリスクを減らすことが可能です。
また、データを変更した際に「いつ・誰が・どのような理由で変更したか」をコメントとして残せるメモ・コミュニケーション機能があると、変更経緯の把握やトラブル時の原因調査がしやすくなります。現場内でのちょっとした調整内容や申し送り事項もコメントで記録しておくことで、口頭伝達に頼らない情報共有が実現します。
「NAZCA5 GEMBACO」は、こうした版管理・変更履歴の見える化・メモ機能を備えている製造情報共有システムです。製造現場での情報管理・共有にお困りの場合は、ぜひ機能詳細をご覧ください。
図面管理システムは、設計部門での図面管理を目的としたシステムのため、製造現場で使いにくいと感じる場面が生じることがあります。製造現場では承認フローのスピード感や、複数データの一元管理、作業者が直感的に操作できるUIなど、設計部門とは異なるニーズへの対応が求められる場合があります。
NAZCA5 GEMBACOは、製造現場での情報共有・データ管理に特化したシステムです。製造指示書や図面、CAD/CAMデータ、NCプログラムなどをまとめて整理・保管・活用できる「現場のお道具箱」として、製造現場の運用実態に沿った設計が特長です。製造現場での情報管理や共有にお困りの場合は、ぜひNAZCA5 GEMBACOをご検討ください。
A.図面管理システムは設計部門向けに設計されているため、承認フローが現場のスピード感に合わなかったり、製造指示書やNCプログラムなど図面以外のデータを製品・工程単位でまとめて管理しにくかったりする点があげられます。
A.現場で使われている製品番号や工程名・設備名などを属性値の項目に取り入れ、現場作業者が直感的に検索・絞り込みできるよう設計することが有効です。また、フォルダの階層構造を現場の作業フローに合わせて整理し、図面以外のデータの登録ルールをあらかじめ文書化しておくことも、運用定着につながります。
A.図面・製造指示書・NCプログラムなど複数のデータを製品番号や工程単位でまとめて保管・共有できることや、現場でも迷わず操作できるシンプルなUIであることがあげられます。また、常に最新データが表示され古いデータの誤使用を防げることや、変更履歴やコメントを残せるメモ機能も、現場内の情報共有に役立ちます。