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想定の約半額で図面管理システムを一新!
製造業向けに厳選された機能だから使いやすい

ニッシン様トップ画像

(左から)株式会社ニッシン 取締役 技術部長 長谷川 浩氏、技術部技術一課 課長 西川 健吾氏、技術部開発課 林 恭平氏、新明和ソフトテクノロジ  金晃伸

サーバーの老朽化で図面管理システムが限界に......
残された猶予は半年間

高エネルギーな物質の状態「プラズマ」を用いて表面処理をするプラズマ技術。母材にダメージを与えることなく表面を改質できることが特長で、撥水性の向上や不純物・サビの除去、滅菌など幅広い用途で活用されています。

そのようなプラズマ処理装置の開発・製造を手がけている企業が、株式会社ニッシン(以下、「ニッシン」という)です。半導体製造を支えるマイクロ波プラズマ装置の開発で培った技術力をもとに、高性能なプラズマ処理装置を提供しています。

ニッシンでは、自社商品となるプラズマ処理装置を提供するほか、ODM事業も行っています。同社の製品にまつわる図面数は、90年代からの累計で24万点以上にのぼります。そんななか、時とともにサーバーが老朽化し、自社で内作した図面管理システムの挙動に影響が出るようになりました。

「いつ、図面管理システムが止まってもおかしくない状況でした。サーバーの移行は急務のなか、当時のシステムは内作であり、新OS対応、移行作業を社内IT部門で実施することは難しい状況でした。

おおよそ半年の間に、新しいサーバー環境の構築と図面管理システムを新調するか、もしくは既存システムを新しいサーバーへ移行するのかを判断し、図面管理の運用を継続する必要がありました。」と語るのは、取締役 技術部長の長谷川浩さまです。

そこから急きょ、製品を探しはじめたといいます。

「数ある製品のなかで、弊社に適した図面管理システムはどれなのか……。かねてからお付き合いのあった、三菱電機総合代理店の萬世電機株式会社さんに紹介を依頼しました。担当の三島摩也さまが製品をいくつかピックアップして、『なかでも、製造業の業務知識に強く、製品の価格帯が予算に合っている新明和ソフトテクノロジさんの製品が、御社に合いそうです。信頼できる会社さんですよ』と教えてくださったのです」

取締役 技術部長 長谷川 浩 氏

取締役 技術部長 長谷川 浩氏

数社の図面管理システムを比較検討したというニッシン。そのなかでNAZCA5 EDMに決めた理由は何だったのでしょうか?技術部技術一課 課長の西川健吾さまは、「価格と機能が決め手」と語ります。

「まず価格のインパクトは大きかったですね。他社に比べると、半額ほどでしたから。さらに高いシステムと比べれば、約10分の1の価格であることに驚きました。

 また、機能面に求めたのは、シンプルで現場が使いやすいことです。弊社では、多岐にわたる部門で図面が登録・閲覧されるため、約100名の社員が日常的に図面管理システムを使用します。また、図面のデータベースとして使えれば十分ですので、たとえば文書や画像といったあらゆる情報を紐付けられたり、部品表管理ができることも、弊社にとって機能過多といえます。

 他社製品ですと、ユーザアクセス数に制限があったり、機能が多すぎたりして、弊社の使い勝手に合いませんでした。NAZCA5 EDMの標準機能は7つですが、じつはこれが弊社のニーズにピッタリだったのです」

技術部技術一課 課長 西川 健吾氏

技術部技術一課 課長 西川 健吾氏

「そのうえ新明和ソフトテクノロジさんは、丁寧なヒアリングを通じてシステム要件を詰めてくれました。見積もり前に7回のヒアリングを重ね、弊社の要件に合わせた評価版をつくってくださったのです。

 いざテストで使ってみると、とても使いやすくて驚きました。現場の日常業務にもまったく支障がなかったため、NAZCA5 EDMの導入を決めました」と語るのは、技術部開発課の林恭平さま。

 そうした背景から、猶予期間中である2023年3月には、新たなサーバー環境のもとNAZCA5 EDMの運用を開始できました。

 

技術部開発課 林 恭平氏

技術部開発課 林 恭平氏

約100名が難なく使える、
自社にピッタリなシステムが叶うよろこび

約100名の社員さまが日常的に使う図面管理システム。ニッシンが求めた要件には、どのようなものがあったでしょうか?西川さまは、次のように教えてくださいます。

「弊社の業務にマッチした仕様で運用できることが必須要件でした。使い勝手はシンプルにしたい半面、追加したい機能もありました。たとえば、図面の照査や検認といった承認作業のオンライン化です。ただし、長らく紙ベースで承認作業を行ってきたので、現場が新しい図面管理システムに慣れるまで、現状の承認フローでも運用できるようにしたいと考えました。
さらに、図面管理システムの検索項目のカスタマイズも必要でした。案件ごとにフォルダを作り、個別の番号を振り分けた図面をひとまとめに保管するためです。NAZCA5 EDMは、システム画面上の検索窓に図番を入力すると、該当する図面が即座に表出されます。とても便利で、社員からも好評ですよ」

 

今回、サーバー環境やOSから、図面管理システムを一新することになったわけですが、導入に際して苦労はなかったでしょうか?

 

「約100名が難なく使いはじめられたので、私たちも驚きました。以前と異なる検索項目名の問合せがあるくらいで、不満の声は挙がってきませんね。
円滑に導入できたのは、新明和ソフトテクノロジさんが、技術者の方と一緒に打ち合わせを重ねてくださったお陰だと思います。技術者が見積もり前の打ち合わせから参画してくれたことで、最初から技術的な観点で直接打ち合わせができことが大きいです。その結果、システムの細部を実務に合わせられました。」と、林さま。

 林さまのご意見を受け、新明和ソフトテクノロジで営業技術を担当したソリューションビジネス部 西日本営業グループ グループ長の金晃伸は、次のように想いを語ります。

「図面管理のやり方は、会社さまによって様々です。そうした状況がありながら、パッケージ製品を導入するにあたって現場がお困りになってしまうケースを多く見てきました。
私は、お客様が“使えるシステム”を“より長く使っていただく”という考えをもって提案を行っています。そのため、ニッシンさまのご希望に合わせたシステムを納めることはもちろん、お引き渡し後も定期的にご状況を伺い、ご支援を続けていけたらと思っています」

その言葉を裏付けるように、既存システムと将来連携できるようなAPIの構築、ユーザ管理における管理者負担を軽減するためのAD連携機能など、“使う”ために必要な機能のみをカスタマイズで対応しています。

外部システムをAPI連携できる環境も構築しました。そうした環境を生かし、ユーザを一括管理できるアプリケーションをNAZCA5 EDMに連携し、一部のログイン作業を簡略化しています。

 「すべての作業をオンライン化しなかったのは、会社の命といえる図面データのセキュリティを担保したい意図もあります。新明和ソフトテクノロジさんには、本当に必要な機能だけに絞り、細かなカスタマイズにも応じていただき、満足なシステムが構築できました」と長谷川さまは語りました。

新明和ソフトテクノロジ 金 晃伸

新明和ソフトテクノロジ 金 晃伸

デジタル化の仕組みが整備され、DXにも期待が高まる

図面管理システムを刷新したことで、ニッシン社内のデジタル化やDXについてもアイデアが膨らんでいる様子です。西川さまは、次のように言います。

 

「API連携の仕組みも構築していただいたので、いよいよ図面の承認フローを完全オンライン化していきたいですね。あるいは、ほかのシステムと連携し、外出先でも図面を閲覧できるようにしたり、ほかの関連資料も電子化を進めたりしたいと思います」

 

林さまは、今後の展望について「新明和ソフトテクノロジさんと、よりよいシステムをともに実現していきたい」と話してくださいます。

 

「図面のデータ量は膨大になるので、将来的にはサーバーの移行が必要になるかもしれません。しかしながら、私たちの意見や希望をよく聞いてくださる新明和ソフトテクノロジさんがパートナーであれば、安心です。さっそく来月には、NAZCA5 EDMの稼働開始後1回目となるヒアリングの機会も控えています。社内の意見を取りまとめて、金さんにお伝えしたいと思います」と続けました。

林さまの声を受け、金は次のように意気込みを語ります。

「弊社製品は、親会社である新明和工業向けに開発・使用してきたシステムがベースです。そのため、製造業ならではの課題をとらえた製品になっていると自負しています。ただし、私たちは「システムを販売」しているだけではなく、お客様が「よりよくなるための仕組みを提供する」ことを念頭にシステムの提案を行っています。私たちのそうした製品・想いがニッシンさまのお役に立てましたら、大変うれしく思います」

 

「仕組みとしては、完成に近いものが構築できたと思っています。今は、このシステムをこの先も長く使っていきたい、という一言に尽きますね。非常にコストパフォーマンスの良いシステムです」と長谷川さまは締めくくりました。


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