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図面管理とは、製造物の設計図や建物の間取り図など、さまざまな図面を管理することです。図面を紛失すると、業務効率の低下や機密情報の漏洩につながる恐れがあります。図面管理の主な課題を知り、効率的な方法で図面を整理・保管することが大切です。

図面管理の課題と効率的に行うためのポイントについて解説

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図面管理の課題と効率的に行うためのポイントについて解説

製造業や建築業などの業界では、日々の業務でさまざまな図面を取り扱います。図面の種類によっては法令上保存期間が定められたものがあるため、適切に管理することが大切です。 

本記事では、図面管理のよくある課題や、煩雑になりやすい図面管理を効率化する方法をわかりやすく解説します。


導入事例ページ

図面管理とは

図面管理とは、製造業や建築業で使われるさまざまな図面を管理し、適切に保管することを指します。
紙で作成した図面をファイリングしたり、コンピューターで作成したCADデータをフォルダに保管したりするのが、図面管理と呼ばれる業務の一部です。

図面によっては、建築士法や製造物責任法(PL法)などの規定により、法的な保存期間が定められたものもあります。たとえば、以下に該当する建築用の図面は、15年間の保存が必要です。[注1]

● 配置図
● 各階平面図
● 二面以上の立面図
● 二面以上の断面図
● 基礎伏図
● 各階床伏図
● 小屋伏図
● 構造詳細図

このように製造業や建築業では、作成した図面を厳格に管理する必要があります。重要な図面の紛失や改ざんを防ぐため、図面管理の方法を見直しましょう。

[注1] 国土交通省「建築士事務所の図書保存の制度の見直しについて(建築士法施行規則第21条関係)」
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_fr_000095.html

図面管理の課題

図面管理のよくある課題を以下の表にまとめました。

管理方法 主な課題
紙で管理している場合
  • 図面管理がずさんで、過去の図面を紛失してしまった
  • 図面に使われた紙が劣化・汚損し、読めなくなった
  • 大量の図面を保管しているため、保管場所の確保が難しくなった
データで管理している場合
  • どのデータか最新のものかわからず、誤った図面を使用してしまった
  • データの管理方法がずさんで、古い図面を上書きしてしまった
  • 担当者の操作ミスにより、図面データを削除してしまった
  • 図面データを共有する仕組みがなく、他の部署からの問い合わせ対応に遅れが生じた
  • 図面データの保管場所がバラバラで、目的のものが見つからず再作成が必要になった
  • セキュリティ対策が不十分で、図面データが外部に漏洩してしまった

このように図面管理にはさまざまな課題があります。図面を紙で保管する場合も、データで保存する場合も、それぞれの課題を元に管理方法を見直すことが大切です。

図面管理を効率化する方法を知り、図面の紛失や漏洩などのリスクに対処しましょう。

株式会社ニッシン様の導入事例ページ

図面管理を効率的に行うためのポイント

図面管理を効率的に行うためのポイントは以下の4点です。 

  • フォルダ・ファイル名をルール化する
  • 管理場所を決める
  • 最新図面を明確にする
  • セキュリティ・紛失対策をする 

1. フォルダ・ファイル名をルール化する

図面をデータで保管するときに注意したいのが、フォルダやファイルの命名ルールです。担当者が自由に名前をつけていると、どのデータがどの図面なのかがわからず、必要な図面を探すのに時間がかかってしまいます。 

わかりやすいように「作成日付_図面の名称」など、図面データの命名ルールを統一しましょう。

フォルダ名やファイル名の付け方を統一しておくと、後で図面を検索したり、データを名前でソート(並び替え)したりするときに便利です。

2. 管理場所を決める

紙の図面、データの図面にかかわらず、図面の保管場所を決めておくことも大切です。図面の保管場所がバラバラだと、必要な図面を探したり、他の部署と共有したりするときにムダな時間がかかります。 図面が見つからない場合は再作成が必要になり、余計な工数がかかってしまうケースもあります。図面の保管場所は複数用意せず、一元管理を心掛けることが大切です。 紙の図面は一つのファイルキャビネット、データの図面は特定のサーバーや共有フォルダを指定し、保管場所を明確に決めておきましょう。

3. 最新図面を明確にする

図面をデータで保管する場合は、「どのファイルが最新か」を明確化する仕組みが必要です。古い図面を誤って使用すると工事や製造工程の変更点が反映されず、顧客からのクレームにつながる恐れがあります。 以下のような方法で最新の図面を判別しましょう。

  • 図面のファイルに更新日付を入れる
  • 図面の更新履歴を記録するツールを導入する

図面のファイルに更新日付を入れておけば、そのデータがいつ修正されたのかが可視化され、最新のものかどうか判断できます。ただし、担当者が更新日付を入れ忘れたり、間違った日付を入力したりするリスクには注意が必要です。 図面の更新履歴を記録するツールを導入すれば、より確実に最新の図面を判別できます。誤って図面データを消してしまったり、古い図面を上書きしてしまったりした場合も、更新履歴からデータを復元できる可能性があります。

4. セキュリティ・紛失対策をする

図面には、企業にとって重要な情報が記載されています。図面が外部に流出すると、事業運営に影響が出たり、顧客の信頼を喪失したりする恐れがあるため、セキュリティ対策や紛失対策が必要です。 とくに図面をデータで管理する場合は、USBメモリなどの記録媒体やインターネットを通じて図面が外部に流出するリスクに注意する必要があります。 以下のセキュリティ対策で、自社の大切な情報資産である図面を保護しましょう。

  • 図面データにアクセスできるユーザーを特定の社員のみに制限する
  • 図面データを保存するUSBメモリにパスワードを設定する
  • 図面の管理台帳を作成し、持ち出した社員の氏名や日付を記録する

 

図面管理の方法

図面管理の方法は、大きく分けて3つあります。

  • 紙面保管
  • 自社で独自に管理
  • 専用の図面管理システムを利用

それぞれのメリットやデメリットを簡単に解説します。

紙面保管

紙面保管は、紙の図面をファイリングし、そのまま保管する方法です。専用のシステムを導入する必要がないため、初期コストがかかりません。 ただし、保管する図面の量が増えてくると、ファイルキャビネットが足りなくなり、管理コストが増加する可能性があります。また、図面を探すのに時間がかかるため、情報共有しづらいのもデメリットです。

自社で独自に管理

紙面保管が難しくなった場合は、自社で管理システムを開発し、図面を保管することも可能です。開発コストはかかりますが、既存のシステムにはない独自の機能を実装することができます。 一方、ITシステムの開発ノウハウがない企業にとっては難しい方法です。管理システムの開発が難しい場合は、図面をエクセルデータなどに変換し、オフィスソフトを利用して管理する方法もあります。

専用の図面管理システムを利用

図面管理を効率化するなら、専用の図面管理システムを利用するのがおすすめです。図面管理システムには、紙の図面を電子データ化する機能があるため、紙の図面とデータの図面を一元管理できます。 また、図面データの更新履歴を記録する機能があるため、最新の図面を判別しやすいのも特徴です。

図面管理の課題を明確にして効率的に管理しよう

図面管理とは、製造物の設計図や建築用のCADデータなどの図面を整理し、適切に保管することを意味します。図面管理の方法は、紙のまま保管する「紙面保管」や、専用の図面管理システムを用いた「データ保管」などがあり、自社に合ったものを選びましょう。

図面の中には、法令上保存期間が定められたものもあるため、図面の紛失や漏洩を防ぎ、適切に管理することが求められます。 図面管理を効率的に行うためには、フォルダやファイル名のルールを決める、図面データの更新履歴を残すなど、いくつかのポイントを押さえることが大切です。

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