ペーパーレス化の進め方とは?進める際の注意点や実現するために必要なツール・システムを紹介
近年、バックオフィス業務においても、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでおり、ペーパーレス化に注目が集まっています。ペーパーレス化とは、紙媒体を電子化(データ化)して保存し、活用することです。
本記事では、ペーパーレス化を進める上でのポイントや注意点等について解説します。
目次
1.ペーパーレス化が進まない理由
近年、デジタル化が進む中で、紙の使用を減らし効率的な業務を目指す企業が増えています。しかし、なかなかペーパーレス化が進まない理由もあります。
①社内フローやルールの整備が必要
ペーパーレス化を進めるためには、社内のフローやルールを整備する必要があります。紙を使った業務の代わりにデータを活用するためには、データの作成や管理方法を確立する必要があります。業務の効率化や情報共有を考えた際に、これらの整備が欠かせません。
②ペーパーレス化のメリットが浸透していないため意欲が低い
ペーパーレス化にはさまざまなメリットがあります。例えば、データの一括管理が可能になり、データの検索や閲覧が容易になるなどです。しかし、これらのメリットが従業員に十分に浸透していないため、ペーパーレス化への意欲が低い状況もあります。情報のデジタル化のメリットを従業員に伝えることが重要です。
③ペーパーレス化に対応できるITリテラシーが乏しい
ペーパーレス化にはITの技術や知識が必要です。しかし、従業員の中にはITリテラシーが乏しい人も多いです。ITの活用方法やデータ連携の方法などを学ぶための研修や教育が必要です。従業員のITリテラシーを向上させることで、ペーパーレス化をスムーズに進めることができます。
④導入コストがかかる
ペーパーレス化には導入コストもかかります。新たなアプリやシステムの導入には費用がかかるため、予算の制約などによりペーパーレス化が進まないこともあります。コスト面を考慮しながら、効果的なペーパーレス化の導入方法を検討することが重要です。
2.ペーパーレス化の進め方とポイント
紙の文書管理は手間やコストがかかりますが、デジタル化することで効率化やコスト削減が期待できます。ここでは、ペーパーレス化の進め方とポイントを紹介します。
①目的を明確にする
まずはペーパーレス化の目的を明確にしましょう。文書管理の効率化やデータ保管の容易化、情報共有の促進など、自社の課題に合わせた目的を設定します。
②ペーパーレス化したい業務とデータ化する書類を決める
次に、ペーパーレス化したい業務やデータ化する書類を具体的に決めましょう。例えば、契約書や請求書など、頻繁に取り扱う文書を優先的に選びます。
③ツールやサービスを検討する
ペーパーレス化を支援するツールやサービスを検討しましょう。クラウドストレージや専用のアプリケーションを使用することで、データの作成や管理がスムーズになります。
④運用ルールを決める
ペーパーレス化を進めるには、運用ルールを決めることが重要です。ファイルの保存場所や命名規則、アクセス権限の設定など、利便性とセキュリティを両立させるルールを作成しましょう。
⑤実行する
最後に、実際にペーパーレス化を実行しましょう。対象となる文書をデジタル化し、選んだツールやサービスを活用して管理してください。また、定期的なバックアップや継続的な利用の促進にも注意しましょう。
以上がペーパーレス化の進め方とポイントです。DX時代において、業務の効率化とデータの活用を進めるために、積極的な導入を検討してみてください。
関連記事:「図面のペーパーレス化による業務効率化のポイント」
3.ペーパーレス化を実現するために必要なツール・システム
近年、紙を使用せずに業務を進めるためのペーパーレス化が注目されています。ペーパーレス化の実現には、さまざまなツールやシステムの導入が必要です。本記事では、ペーパーレス化を進めるために必要なツールやシステムについて解説します。
①データの作成と管理
まずは、紙の代わりとなるデジタルデータを作成するためのツールが必要です。デジタルデータの作成には、書類を作成するためのアプリケーション、ソフトウェアや「OCR」の活用が便利です。また、これらのツールを活用することで、手書きで作成していた紙の書類をデジタル化することができます。
また、データの管理も重要なポイントです。紙の書類をスキャンしてPDF化し、各書類に様々な属性を付与できる文書管理システムなどの利用も有効です。デジタルデータを効果的に管理するためには、このような専用のデータ管理システムが必要です。データ管理システムを導入することで、膨大な量のデータを効率よく管理することができます。
しかし、過去の紙の書類もデジタル化する対象となります。社内のリソース不足などにより、これらのツールを使ってもデジタル化しきれない場合は、アウトソーシングなどのサービスに頼るのも良いでしょう。
②社内の既存システムとの連携
ペーパーレス化を進めるためには、既存の業務システムとの連携も重要です。特に、既存の業務システムと連携を図ることで、効率的な業務管理が可能になります。ワークフロー(承認フロー)など、業務システムとの連携により、紙で行っていた手作業のプロセスを自動化することができます。
③DXを活用したペーパーレス化のメリット
ペーパーレス化を進めることで、業務の効率化やコスト削減を実現することができます。さらに、デジタルデータの活用により、データの検索や利用が容易になります。また、データのバックアップやセキュリティ対策も徹底的に行えます。
4.ペーパーレス化を進める際の注意点
現代のビジネスでは、ペーパーレス化が導入されることで様々なメリットが得られます。しかしながら、ペーパーレス化を進める際にはいくつかの注意点があります。
①取引先に電子化対応について確認する
取引先との連携をスムーズに行うためには、取引先が電子化に対応しているかどうかを事前に確認することが必要です。電子化により、双方の業務がより効率化され、管理が容易になることが期待できます。
②電子化する書類と紙の書類を選別する(全てがペーパーレス化できるわけでない)
全ての書類をペーパーレス化することは現実的ではありません。ペーパーレス化する書類と、紙のまま保管する必要のある書類を選別することが重要です。データとして活用するメリットが大きい書類や、頻繁に利用する書類を優先的に電子化することをおすすめします。
5.【番外編】製造業の方で、図面に関わる皆様へ
紙を使用した業務の管理やデータ作成は、デジタル化が進む中で見直されるべき課題と言えます。紙を使用することで、作業効率の低下やデータの紛失、参照の困難などの課題が生じる場合があります。そのため、紙を使用せずにデジタル化を進めることで、業務の効率化やデータの管理の向上が期待できます。
デジタル化には、紙を使わずにデータを作成するためのアプリケーションやシステムの導入が必要です。特に、図面管理などのような専門的な業務では、細かいデータの管理が求められます。デジタル化によって、作成したデータは簡単に編集や参照ができるため、作業効率や業務管理の改善に繋がります。
紙を使用せずにデジタル化を進めることで、業務効率の向上やデータの管理の容易化が期待できるだけでなく、DXの推進にも繋がります。紙を使わずにデータを作成し、デジタル化を進めることで、業務プロセスを改善し、効果的に業務を進めることができるでしょう。紙を使った業務からデジタル化への移行は、将来のDXを成功させる上で重要な一歩と言えるでしょう。
関連記事:「製造業における図面管理システムの重要性とは?製造現場の役割別に徹底解説【導入事例あり】」
6.【番外編】製造業の方で、図面に関わる皆様へ
図面管理システムを導入すれば、数々の図面や資料をシステム上で一元管理できるようになります。図面の更新や情報の共有も簡単に行えるため、業務を進めるうえで必要なプロセスを短縮することが可能です。
システムに搭載されている機能は製品によって異なるので、自社の課題やニーズなどに照らし合わせて、最も適切なシステムを選ぶようにしましょう。
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